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「プレミアムフライデー」配慮で新年度予算案の週内通過見送り
 与党幹事長が一致
【産経ニュース 2.21 11:18】

自民党の二階俊博、公明党の井上義久両幹事長は21日、都内で会談し、24日で検討していた平成29年度予算案の衆院通過を見送ることで一致した。金曜日の24日は官民挙げて取り組む「プレミアムフライデー」の初回であり、同日に衆院を通過させると夕方以降にずれ込み、国会職員や官僚の終業時間に支障を来すと判断した。
http://www.sankei.com/politics/news/170221/plt1702210015-n1.html
プレミアムフライデーって、 どれほど重大なイベントなんだ。
というか、 推進派の議員や担当者のプレミアム予定を 尊重してるんだろ。 どこかへ遊興に行くのか、 美味いものを喰いに行くのか、知らないが。
こんなこと言ってると 単なる「ひがみ」にしか聞こえない かもしれないのだが、 プレミアムフライデー企画そのものを わたしは否定したいわけではない。 (全然賛成ではないが。)
この実施に至るプロセスと、 推進者の金銭感覚に怒っているのだ。
補正予算2億円が高いか安いか、 なんとも言えないが、 そこは、 必要経費なら、とやかくいうまい。
納得がいかないのだ。
それを強く意識させたのは まったく別の同日ニュースに接した時だった。
その別のニュースとは、こちら
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小学校通学路に自動昇降式車止め 新潟市、試験導入へ
【朝日新聞デジタル 2/21(火) 22:50配信】
時間になると路面から車止めのポールが自動で昇降する「ライジングボラード」を、新潟市が小学校の通学路に試験導入する。相次ぐ通学中の交通事故を防ぐため、車の進入を止めて安全を確保する狙い。国土交通省によると、通学路での設置は全国で初めて。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170221-00000105-asahi-soci
最後まで読まれた方は、 ピンと来ただろう。
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ライジングボラードは国交省が設置を推奨しているが、1基500万円程度かかる費用が課題
国交省は推進している といいながら、 お金を出すわけではない。 地方自治体まかせなのだ。 国道じゃないも~ん というのだろう。

で、 さきほどの2億円を思い出してほしい。
2億円を出しても全国にポール40基 しか作れないんだけれども、 それで足りないから作らない なんて論理は言い訳だ。
都道府県に1基ずつでもいいじゃないか。 国費でまず作る。 それを住民が見る。威力を知る。 そうすれば 設置を推進しようとの動きが拡がるんだ。
あるいは 一番、通学路事故の多い県とか もっとも貧乏な県に集中設置する。 それくらいの度量をみせてみろ。
・・・でも、 一番言いたいのは、そこじゃない。
 ◆
キーワードとして挙げた「補正予算2億円」 の一番の注目は「補正」の部分。
しかも、今回は2次補正なのだ。
つまり 当初の予算でなく、
あとから追加した予算にもなく、
さらに後追いで水増しした予算。
プレミアムフライデーの話 が起こったのは2016年春
※参考→ http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/022300588/?rt=nocnt
そして12月に決議されて、 2月から実施。 なんたるスピードだ。
今日のキーワードの2つ目は「スピード」だ。
それに比べて ライジングボラードのほうはどうだ。
新潟市が試験運用として商店街に設置したのは 2013年10月。
翌2014年4月には、大いなる成果が報告された。
出る杭
悲惨な事故STOP! 望まれる通学路への拡大
【毎日新聞 2014年4月20日】
http://mainichi.jp/articles/20140419/mog/00m/040/004000c
それから「3年」が経とうとして 今ようやく、新潟市で通学路設置。 これが全国初なのだよ。
3年掛かって、これ。
全国の通学路に普及するのに 何十年かけるつもりなんだ。
現代社会で 5~9歳児童の死亡原因のトップは 不慮の事故だ(25.8%)。
10~14歳も死亡原因2位(18.9%)。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suii09/deth8.html# (厚生労働省人口動態統計)
もっとも、不慮の事故は交通事故だけじゃないが、交通事故を減らすことで死亡も大けがも減らせるのは自明だ。
特に、小学1年生の交通事故が突出して多いことは見逃せない。
歩行中の交通事故死傷者数でみると、7歳児の人数が異常に多いのだ。 http://www.itarda.or.jp/itardainfomation/info116.pdf
交通安全指導などの大切さはいうまでもないが、すぐにでも出来ることがあるなら、お金で済むのなら、善は急げ、だ。
国民の、それも幼い子どもの、 命と安全を守るために どうしてスピーディーにお金を 使えないのだ、この国は。
国防費は膨らみ続けている。 それもいい。 非常時の備えもいい。
遊興イベントもあってもいい。
しかし、 国民を日常の危険から守らない国とは何なんだ。
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